「しばいのまち」3代目の編集長
小池樹里杏です。
しばいのまちにサークルが誕生しているそうですね。嬉しい限りです!
活発的な動きを見ていると私も背中を押されます。私もこれからも演劇人の可能性を大きくしていくために頑張っていきます!
さて現在、小池樹里杏25th.バースデー企画「アンタ、このままじゃ売れないわよ」の絶賛稽古中でございます。
作品を作ると、基本的には必ず「タイトル」がつくかと思います。
「作品のタイトルが好き」と言われたら、きっと生みの親なら、すこぶる嬉しい!!!と、思うはず…。
タイトル1つで、人の目を引きつける可能性もありますし、そうしたいなと思って私もタイトルに関しては色々と試行錯誤して来ました。
今日は、そんな自分の直近の作品も踏まえて「タイトルの重要性」についてと、後半では今までの活動を通して思っている「発信を恐れない」という2つについてを綴らせて頂けたらなと思います。
タイトルの重要性
今回、公演をするタイトルは「アンタ、このままじゃ売れないわよ」です。
ちなみに、アンタ=私(小池樹里杏)の事でございます。
タイトルの中に、「売れない」というワードを入れる事って、結構インパクトがあることだと自分の中では思っています。
知人の女の子達に今回の公演の紹介をしたときに、にこんな事を言われました。
A子「樹里杏さん、このタイトル見てドキッとしてしまいました。」
B美「他人事じゃないと思ってしまった」
C奈「なんでそんな強気なんですか!」
どれも、私にとってはニヤニヤが止まらない感想です。
今までは、「舞台やるんですね。どんな話ですか?」、「内容どんな感じなんですか?」ということを事前に聞かれるだけだったので、タイトル一つでいつもと違う反応をもらえたことを、とても嬉しく感じました。
「売れる」とか「売れない」とかは、ものづくりをしてたり、パフォーマンスをしている人なら、一度は考え、誰でも絶対にぶち当たる壁ではないかと思います。
そもそも他人が他人をジャッジするこの言葉は、それを考えたりすること自体も辛い部分もあるかと思っています。
あえて、そういう言葉を使うことで自分自身にとっても本当に目指している『自分の在り方』を見つめ直すきっかけにできたらな、と思い25歳のバースデーイベントにあえてこのタイトル、「アンタ、このままじゃ売れないわよ!」をつけることにしました。
夢は自分が決める
そもそも「売れる」とは一体どういう事でしょうか?
・周囲のみんなが名前を知る事?
・TVに出演する事?
・youtubeのチャンネル登録数が10,000人を超える事?
・やりたい事で食べていけるようになる事?
一方で、では人前には出ない仕事をしている人に対して「売れる」とは一体なんなのか?
上記にも書きましたが、「売れた」「売れてない」は、他人が他人を批評する言葉に過ぎないと思っています。
夢を叶えた人のことを、他人は「叶えたね」「叶えてないね」とは言いません。夢は、自分が決めることだから。夢を持つタイミングも、それを叶えたと思う瞬間も自分が一番よく知っていると思っています。
答えはいつも自分が持っています。私は、自分の中に信じるものを持ち続けることが何よりも大切だと思っています。
そんな事を、考えてみる時間もあったりしてもいいのではないかな、ということを考えながら、今回の作品タイトルを考えました。
発信を恐れない
ここからは、演出家・脚本家・アーティストの皆さんへ「しばいのまち」編集長としてのメッセージになります。
どうぞご興味ある方は最後まで読んで頂けると嬉しいです。
ドラマチックなものに出会うために
今の世の中、SNSで発信することが当たりまえです。
良いこともたくさんありますが、一方で「発言」に対し、批判されることを恐れて本当の自分の意見を隠してしまっている人が多いように思えます。
また、ネットの情報は広告のお金を払った記事やお店などが優先的に大多数に見られる仕組みになっています。
本当の事を言わない人たち。本当に事を覆い隠すほど、意識的に操作された情報。
私は、こんなネットの世界に触れて、情報を消費するだけでは、本当にドラマチックなものには出会えないのではないかと思うのです。
表現者はもっと主張して良い
私は海外に行って活動することもあります。海を越えるとガラリと変わった文化や言語が飛び交っているのが当たり前で、そういう普段の自分とは異なる世界に触れることで、『こんな世界もあるんだな』、『ならば、これっておかしいのかな?』と考える機会が増えます。
海外に出て、日本という島国は、違う文化に触れる機会も少ないので、同じ価値観の人が多く、年功序列が必要以上に強くて、惰性の多数決で物事が決まっている様に感じました。
そして、そんな今の状況に対して、私達が最善の改善方法を常に見出してはいないのではないかとも思う様になりました。
例えば、イギリスでは、政治家よりも影響力のある演出家がいます。日本でも、もっと社会に対する問題点から物語りをクリエイティブしていく力が必要だと考えてます。
世の中に対しての疑問を、きちんと見つめて作品に活かす勉強と、より広い社会に耳を傾ける力が、演出家・脚本家・アーティストとしての私達にはより必要なのではないでしょうか?
私達こそ、もっと世の中に良い影響を与えていけるのではないでしょうか。
そういうことを、分かりやすく、今の時代の人たちに伝えていくためにものづくりをしていたいと思っています。
間違えても良い
たとえ間違っていたとしても、それでもいいじゃないですか。私だって今も日々誤ちばかりです。過ちと反省の毎日です…
しかし、発信することを恐れ、自分のことを上手く話ができない人達ばかりが増えていくのは良くないと思っています。
私が過去に公演した作品「ヒット撃つまで僕たちは死ねない」の感想で、ある放送作家さんは「君の作品は、説教じみている」と私に言いました。
私は、この感想が嬉しくてたまりませんでした。少なくともその方は、作品を通して何かを感じ「説教されたのかも」と思ってくれた可能性が高いと感じたからです。
さいごに
最近考えたり、感じたりしたことを綴らせてもらいました。
そんなことを、熱く共に語れる仲間がこれからも増えていったらとても嬉しいです。
皆さん!!今日も素敵なものづくりをしましょう!
小池樹里杏
1994年生まれ。演出家・脚本家・女優。J-journey合同会社代表。
すべての演劇人を応援する新しいプロジェクト・事業を生み出します!!
問い合わせ:contact@j-journey.tokyo