「初心者向け俳優ワークショップ」体験記【山本祐介】

初めまして。山本祐介と申します。普段はシステム開発の会社で主に経理の仕事をしている会社員です。

若い頃、映画や演劇、俳優養成の専門学校である、ENBUゼミナールの映画監督コースで映像を学び、何本か短編の作品をつくってきました。

しかし、シナリオやカメラでの撮影、編集といったことはできるのですが、お芝居についてはほとんど分からず、役者さんに対して、演出、演技指導といったことが全く出来てませんでした。

今後もし、作品をつくる機会ができた場合、演出プラン無く作品をつくるのはまずいと思い、演技の勉強ができるところがないかと探したところ母校のENBUゼミナールで、「初心者向け俳優ワークショップ」という単発の講座を毎月やっていると知り、参加してきました。

今回は、このワークショップでどういった体験をしてきたのかをお伝えします。

「初心者向け俳優ワークショップ」について

「初心者向け俳優ワークショップ」は、毎月開催しており、新国立劇場演劇研修所の出身の俳優の辻村優子さんによる少人数向け体験型ワークショップです。

平日夜の3時間の受講料は4,000円、リピーターは3,000円です。

「短冊」と「お手紙」の2種類のコースが交互に開催されていましたが、今回は、「プレゼント」という新しいお題のコースの初回とのことでした。

ワークショップの流れ


13人中、9人ほどが女性。半分ほどが演劇初心者、もう半分が経験者で、中にはプロの方もいらっしゃいました。

ワークショップのメインは、二人一組のシーンをつくること。「プレゼントを渡す」人と「プレゼントを貰う」人、それだけのシーンをつくります。

・まず、誰にあげたいか、何をあげたいかを決めてプレゼントを用意します。
・プレゼントを誰にあげたいか、知っている人でもう会えない人、今会いたい人を3人書きます。
・プレゼントを渡すことが想像できる人で、プレゼントの受取を断られたら傷つくひとが一番良いとのことです。
・プレゼントは、自分があげたいもの、その人がもらって喜ぶもののうち、テンションが上がる方を選ぶとのこと。そして、紙袋に、想定するプレゼントに近しい重さになるように手持ちのもので調整します。

次に、プレゼントに添えるメッセージカードを書きます。大胆に言いたいことを書きます。

私の書いたメッセージカードは、このような感じです。

その後はペアワーク。

以下の台本を読みます。

A「○○さん、これ、プレゼント」(わたす)
B「プレゼント(もらう)、あ、メッセージカードだ。せっかくだから(わたす)
A「せっかくだから」(もらう)
<メッセージカードを読む>
B「<カードの中野言葉で一番印象にのこったものを繰り返し言う>」
A「どうぞ」(わたす)
B(もらう)「ありがとう。△△さん」

これを、一度、自分の用意したプレゼントとメッセージカードを読んでから、お互いにプレゼントとメッセージカードを交換して(相手の)メッセージカードを読み合います。

自分の書いたメッセージカードは、なかなか恥ずかしくて、抑揚をつけて読むことができなかったのですが、相手に自分の書いたメッセージを読んでもらうと、「ああ、こういう気持ちだったのか」と気づくことがありました。

俳優は、他人の言葉を自分の言葉のように話すのですが、簡単にやっているようで、これは結構難しいことです。

これができるようになるのは、最初に自分が、プレゼントをあげる経験とメッセージカードを書くという役と同じ経験をしたからだそうです。

「自分が人にプレゼントをあげる行為が大切だとわかったから」こそ成立し、自身が経験したからこそ他人の言葉をないがしろにできなくなるのだそうです。

他の参加者の感想

他の参加者の方にも感想を聞いてみました。

長谷川まる(@hmbur2 )さん(演劇経験者)

ーこのワークショップの受講をおもいたったのはなぜですか?

長谷川さん
年末に客演の公演を控えているのですが、これまで養成所などで学んだ経験が無いので、何か学びがあればと思ったからです。

ーワークショップを受講してどうでしたか?

長谷川さん
ワークを通して、いままで言いづらいセリフをなんとなく、ゴリ押ししていたが、繊細にやってみることで自信になりました。

ー山本のメッセージカードを読んでどう思いましたか?

長谷川さん
正直、最初、付き合ってた人宛の文章かと思いました。(聞いたら違いましたが)

勝手に「大切に想っていたけど、そこまでに至らなかった人の経験」が自分にもあり、それを想像しながらm優しい気持ちで言えました。

このワークがあったから、セリフを「自分の言葉」として言えるようになりジョークぽく言えなくなりました。

※長谷川さんが年末に客演する舞台はこちら↓
宇宙論☆講座 エクストリーム下ねた音楽劇『島田のかなまら祭りDX』

このワークショップを受講して

私自身の感想としてワークショップを通じて、辻村さんなりの演技、演出の方法論が学べました。

演技を学ぶ学校では、長い時間をかけて、自分で考えて方法論を獲得するものだと思いますが、短時間で一つの解をもらえるのは、非常にありがたかったです。

ただ、辻村さんもおっしゃってましたが、現場毎に方法論は異なるので、これに固執するべきではないとも感じました。

それでも演技をするとはどういうことか、演出とは何をするのかを考えるとっかかりができたので、今後作品を作る際には役者さんに自分がやって欲しいことを伝える手がかりにはなったと思います。

私のような演出をしたい演技初心者や社会人になってから演劇に興味をもったけど、どうやって学んだらよいかわからない人には、1日で取っ掛かりを得られるのでおすすめです

ご興味のある方は、こちらを参照してください。また、卒業生としては、1年制のコースもおすすめします。どっぷり演技や監督の道を目指すのもよいですよ。

山本祐介(やまもとゆうすけ)

1976年生まれ。東京都出身。大学卒業後会社員生活のなか社会人向けのデジタルハリウッド大学大学院に通い修士号を取得。ゼミでショートフィルムを作ったことにより映像制作にハマる。しばらくしてENBUゼミナールの映像監督コースに通う。Webコンテンツやスマホアプリ関連のベンチャーなどを渡り歩くもやはり映像関係の仕事に関わりたくなり、近々CMやWeb動画制作の会社に転職予定。ただし、仕事は経理。
twitter:(@yu_suke_y)