児童劇団を設立して25年。76歳の今も挑み続ける演出家の想い【 劇団BDP、児童劇団「大きな夢」代表:青砥洋さんインタビュー】

こんにちは!
しばいのまち編集長の小池樹里杏@j0urney_staff です!

今回は、念願のインタビュー記事を書いていきます!!

私は、人や物事の歴史について触れることが生きていくうえでとても大切だと考えています。

そこで「しばいのまち」を通して、様々な方々と触れ合い、話を聞くことで、その方の良さや人生の歴史を記事を通して伝えたい!と思い、今回のようなインタビュー企画を考えました。

記念すべき第1回目は今から25年前、51歳で児童劇団を立ち上げ、現在では全国に600人以上の会員を持つ児童劇団にまで成長させた、演出家の青砥洋先生に児童劇団立ち上げの経緯から、そこから得たもの、そして「続けること」に大切なものは何なのか、
インタビューをさせて頂きました。

※書き始める前に、このような機会を頂きました「しばいのまち」並びにご関係者の皆様へ、心よりに感謝申し上げます。ありがとうございます。

◆青砥洋(あおとよう)先生
劇団BDP、児童劇団「大きな夢」代表。

NHK放送劇団から劇団昴を経て48歳で劇団四季に入団。51歳の時に退団し、四季での体験を活かして、平成5年に児童劇団「大きな夢」を結成。

平成13年に児童劇団を卒業した高校生以上を受け入れるために大人の劇団BDPを立ち上げ、演技指導や演出を手掛ける。

◆児童劇団「大きな夢」
http://www.gekidan-bdp.jp/
1993年に東京都稲城市で発足。

全国各地、26箇所で「子どもミュージカル」活動を展開し、現在は600名もの子ども達が参加している。

劇団四季を退団後、児童劇団を立ち上げる

樹里杏
青砥先生、今日は宜しくお願い致します。
青砥先生
はい、お願い致します。なんでも聞いて下さい。
樹里杏
早速ですが児童劇団を立ち上げたキッカケは何だったんでしょうか?
青砥先生
劇団四季所属時代から、演劇の基礎やダンスは絶対に子供の頃からやったほうが良いとは思っていました。

所属していた劇団四季を辞めて、自分に残ったものを問いかける中で見えてきたのが「児童劇団を立ち上げる事」だったんです。

今では立ち上げから25年が経ちます。

樹里杏
立ち上げ時期は色々と大変なこともあったのではないでしょうか?
青砥先生
元々四季に入る前にホテルの結婚式の司会者のアルバイトをしていたのでそれをやろうと最初は思ったんですね。

しかし児童劇団をやろうと考えたとき、あえて土日にレッスンを行う事で、アルバイトとは決別して挑戦しよう、とそこに戻ることは辞めました。

大変でしたが、続けていると周りの方々が段々と助けてくれる様になってくるんですよね。

それで、劇団も徐々に全国に展開していって今に至ります。

長く続けるには「周りの協力」が大事

樹里杏
劇団を軌道に乗せていくのは大変だったかと思います。

青砥先生なりの「長く続けるための考え方」や「困難の乗り越え方」などはありますでしょうか?

青砥先生
信念を持って、活動を続けていると次第に協力者がでてきます。
この周りの協力者の存在が本当に大きい。うちの劇団で言うと、子供の保護者が集客などを担うんですよね。うちは主宰・制作を行う。

保護者の皆さんが、本当に真剣で協力的な方ばかりなんです。先日も700人程が入るホールを昼公演と夜公演、どちらも満席にしていましたよ。

そういった周りの協力を得ることが続けていくのには重要です。本当に保護者の方々には心から感謝しています。

樹里杏
それはすごいですね!!多くの方の協力を得て続けることが大切なんですね。
青砥先生
あとは、うちだと「愛」・「優しさ」・「思いやり」という3つを劇団のモットーとして掲げています。

つまりは「人に対して優しくあること」です。これが劇団にしても何にしても、多くの方々と一緒に活動するうえではとても大切です。

私も暖かい人でいるよう心がけております。

子供はかけられた言葉をいつまでも忘れない


樹里杏
実は私も子供の教育にはとても興味があって、いま自分でも取り組み始めているので、青砥先生の取り組みについて自分に近しいものを勝手に感じております。

先生がミュージカルを子供に教えることで、自分自身が得られた学びや「やっていて良かったな」と思うことはどんなことですか?

青砥先生
そうですね。まず「教える」ということはいい加減にはできません。

教える側も緊張感を持って教えなくてはいけませんので、そこから学ぶことは多いですよ。

例えば、小さい頃にかけられた言葉というのを、子供は大人になっても忘れないものなんですよね。

「いい声だね」「よくできたね」と言って褒められたりしたことは、いつまでもその人の中に残り続ける。

樹里杏
たしかに、そうですね。
青砥先生
なので、できたことをしっかり褒めてあげること、自信を持たせることが子供が成長する過程ではとても大事です。

そしてその自信が、お芝居だけでなく、その人の人間性も成長させていきます。それを見ていくのは嬉しい。

あとは先程も言った様に、うちでは親も一緒に集客などの公演作りに携わります。その活動のなかで、子供と親のコミュニケーションも増えていくんですよね。

「今まで以上に親子での会話が増えた」と、保護者の方に嬉しそうに言われると、良い取り組みだなと改めて思ったりします。

樹里杏
親子でのコミュニケーションは増えるのは素晴らしいことですよね。

教えていく中での課題や問題意識などはあったりするんでしょうか?

青砥先生
問題意識もあります。今だと、ダンサーや歌を教えられる指導者は沢山いますが、演技を教えるという人は少ない。そして足りないというのが現状です。

ミュージカルとなると歌やダンスが先行してしまい、芝居づくりが後回しになりがちのは問題だと思います。

その部分はもう少し改善していきたいなと考えています。

さいごに

樹里杏
最後に、まだ迷いや不安がある若者の表現者に対してメッセージをお願いします!
青砥先生
そもそも生活が保証されないのがこの業界です。

多くの人がある程度やると辞めてしまいますが、早く辞めてしまうのも疎かな考えだと思います。

うちの教え子でも周りに羨ましさを覚える子もいますし、「いい役がない。」「オーディションに受からない。」などど辞めていく人も沢山いますが、辞めずに続けると見えてくるものや、できる様になることもある。

例えば年をとると人生が広がっていきます。演技にすれば歳を重ねて、より自然な演技が出来る様になる。そういった所まで続ける事が何よりも大切だと考えますし、そうやっていま活躍しているうち出身の子も多いですよ。

樹里杏
そうなんですね。25年も児童劇団の取り組みを精力的に続けてきた青砥先生の言葉だからこその重みがあります。

今日は大変勉強になりました。どうもありがとうございました!

まとめ

暖かいココアを注文した青砥先生。私の様な若者にも真正面から向き合ってくださり、優しく気さくにお話しして下さりました。自分の生き方に自信を持っている青砥先生のお姿は子供たちの笑顔を守る逞しい春のような方でした。

青砥先生のインタビューを通して、年齢関係なく目標に立ちむかっていく勇気をいただき、また、続けていくというか事が周りの方々からの応援を頂ける一歩であり、最も大切だという事を改めて実感しました。

キラキラしている青砥先生の笑顔を見て、次の世代として私も演劇教育を広める活動を頑張っていこう!と改めて強く思い直しました!

劇団BDPさんのモットー、「愛」・「優しさ」・「思いやり」は私の中でも大切にして行こうと思います。

劇団BDP 公演情報

劇団 BDP アカデミー公演 ミュージカル「彼女たち」

アーサー・ミラー作「るつぼ」による変奏曲

私立ミッション系高校・聖クレマン学園演劇部は、アメリカの代表的劇作家アーサー・ミラーの 「るつぼ」を上演することになった。1692年アメリカ、マサチューセッツ州 セイラムの町で実際に起こった魔女裁判を題材にしたもので、17才の少女たちの言動が魔女狩りを助長し、町を混乱に陥れる物語である。戯曲の中の少女たちの悪意と、現実のネット・イジメの噂が、演劇部員の間で呼応し、波紋を広げていく。そして、虚構と現実が入り乱れる「るつぼ」の稽古で、様々な葛藤に苦しむ女子高生たちの悩みが浮き彫りになってくる。謎めいた転校生の出現は、教師や演劇部員の間に嵐を巻き起こす。現代のネット社会の魔女的動向を鋭いタッチと軽妙なセリフのやりとりで描出した俊英・嶽本あゆ美の力作!二度の再演を経て、三度目の今回はミュージカルとしての改作上演となる。
■公演期間:9/20(木)ー9/24(月)
■場所:CBGK シブゲキ!!(渋谷駅)
■詳細・チケット:http://www.gekidan-bdp.jp/performance.html