案外多い演劇仲間との死別と演劇を続ける理由【スカイシアタープロジェクト・四方田直樹】

スカイシアタープロジェクト四方田です。

サラリーマン、40代の劇団主宰、平凡で破天荒なんかじゃないんだけど芝居は死ぬまでやりたいんだよね。という感じのコラム7回目よろしくお願いします。

更新が少し、いやだいぶ空いてしまい久しぶりになりましたが、えーと、そうですね。気にせず進めさせていただこうかと思います。

今回は前回予告しました「案外多いよ。演劇仲間との死別」という感じで書かせていただこうかと思います。

久し振りなのに前向きな話でなくてすみませんがお付き合いください。

演劇関係者は若くて亡くなる人が多い

訃報を聞く機会は勤め先でも無くはないのですが、演劇関係の方が多いように感じられます。

役者はいろんな劇団に客演しますし、スタッフさんは多くの劇団と仕事されているので横のつながりが広く、訃報が耳に入りやすいということもありますが事故、事件、病気と理由は様々でも若くして亡くなる方の数はやはり平均よりも多いのではないかと思います。

「事故」と「事件」

皆さん細心の注意を払っていますが本番中や稽古場での「事故」での落命のニュースはゼロではないですし、疲労状態で搬入出の運転中の交通事故などもあるでしょう。

お客さんに自身をさらけ出して見せる、魅了させるのが役者ですから注目を集めやすく、自分の存在を知ってもらうために個人情報をさらけださなければならない場合もあるでしょう。それだけに犯罪、「事件」に巻き込まれるケースも高いように思われます。

どうしようもないケースもありますが、気をつけて気をつけ過ぎることはないかと思います。

健康に気をつかわず「病気」に

そして、もう少しは気をつけた方がいいよね。全然気をつけてないんじゃない?と思うのが「病気」です。

周りにいませんか?いつも青白い顔をした役者や演出家や脚本家が。

・稽古後は必ず飲みに行く、食費を削ってでも酒は飲む。
・本番前は深夜にアルバイトをして移動中に仮眠して稽古場に向かう。
・執筆中はタバコの火が絶えることはない。
・病気になっても医者に行く習慣がない。
・健康診断を受けていない。
・そもそも、保険料を滞納していて保険証を持っていない。

不健康の原因のほとんどは「お金がないこと」だと思います。が、一般企業などであれば「定期的な健康診断」、「肥満率の軽減に向けた活動」など社員の健康管理が義務となっているため嫌でも健康に気を使わされるという「外からの働きかけ」がありますが、演劇関係者にはそれが少ないことも原因であると思います。

不規則なアルバイトなどを収入源としていて、会社から福利厚生が満足に受けられず、健康のことは気になりつつもとりあえず後回しにしている。なんて方は結構いらっしゃるのではないでしょうか(自発的に健康に気を配るって非常に難しいですものね)。

「演劇人たるもの無頼であれ」が状況を悪くしている

ただでさえ難しいのにさらに難しくしているのが「演劇人たるもの無頼であれというような空気」なのではないかと思います。

「太く短く生きろ」とか、「一作入魂、この一作に命をかけろ」とか、「あの劇場でやれたら死んでもいい」とかね、そういうやつ。

中にはもちろん傑作を残して夭逝し、歴史に残る方もいらっしゃいますが、無頼であることを不健康、不摂生の言い訳にされているようであるならば、ちょっと生活を見直してもいいのではないでしょうか。

私も過去に作品が完成した時「この芝居が完成したらもう死んでも良いな」と思ったことがなくもないのですが今、振り返ってみると「あれで完成したつもりになってたのか……いやぁ、あの時死なくてほんと良かった」と思うことばかりです。

友人と約束した「死ぬまで演劇続ける」

40歳を超える年まで生きてきて人生短いようで案外長いなぁと今は思っています。

私が芝居は死ぬまで続けたいなと思っている理由の一つは、大学時代、事故(演劇での事故ではなく巻き込まれの交通事故でしたが)で亡くなった演劇部の後輩の告別式で「俺は死ぬまで演劇を続けるから」と手を合わせてしまったからなのですが。

彼と演劇をしていた時間は2年にも満たないのにその後の時間は20年を超えました(その間、また幾人かの芝居仲間に手を合わせることもありました)。

この先「ごめん、悪いけどもう演劇はいいや」という瞬間が来るかもしれないのですが、来るか来ないか思いをはせられるのも生きていればこそかなと思うのです。

まとめ

皆さんも未来の自分のために健康に少し気を使ってみるのはどうでしょうか?

もちろん、今現在、公演を制作する側としても一緒に芝居するなら健康な方と芝居したいと思います。公演の途中で倒れられたりして欲しくないですから。

次回は「なんであいつら簡単にやればって言うの?」というような話をさせてもらってもいいでしょうか?

あなたの周りにはいませんか?「劇団を作りたいんです」とか「自分の作品でいつか公演できたらと思ってるんです」とか言うと「やればいいじゃない、今すぐ」って無責任に言う諸先達の方々が。

その理由らしきものを言う方の立場からお話しさせていただけたらと思います。

四方田直樹

スカイシアタープロジェクト主宰・脚本家。日常を舞台としたストレートプレイを主な作風とする。ぶっきらぼうにあこがれる。お仕事などなにかありましたら劇団サイトの連絡先まで。ぜひ。

四方田直樹(スカイシアタープロジェクト)記事一覧

2017.05.30

スカイシアタープロジェクト

劇団公式サイト:https://skytheater-official.jimdo.com
劇団Twitter:@SkyTheaterP

次回公演

劇団桃唄309の短編劇集にスカイシアタープロジェクトとして参加いたします。飲食しながらゆっくり楽しめる公演ですのでぜひ。

劇団桃唄309 + Sky Theater PROJECT + 戯曲本舗
短編劇集 vol.13 秋カフェ 『そえる手いろいろ』
■公演期間:2018年09月26日(水) – 30日(日)
■場所:東中野/RAFT
■詳細・予約:http://www.momouta.org/m/products/p201809cafe