ターゲットの重要性について(前編):「演劇」という旅の日誌3ページ目【槙本擁】

どうも槙本@YoMakimoto です。

初めましての方もいるかもしれませんので軽く自己紹介をしますと、
Y’s ExP.というカンパニーの代表で、脚本、演出をしております。
より詳しく知りたいというかたは是非こちらを読んでみてください。

外は暑いですね。今冷たいお飲み物をお持ちしますね。

今日皆さんとお話ししようと思っていることは少し長くなりそうなので、途中で休憩をはさんでゆっくりと進めていければなと思ってます。

好きな人へのプレゼント

さてさて突然ですがマーチャンダイジング(以下MD)という言葉は知っていますか。

少々専門的な言葉ですので知らない方も多いかもしれませんし、名前は知ってるけどなんだかよくわかってないという方もたくさんいるのではないでしょうか。

MDとは流通や小売業界でよく使われる、というか基本的な手法で、商売をするにあたって顧客が今何を求めているのか調査し考える活動を指した言葉です。

簡単に言うと、今みんな何欲しいかな。暑いからTシャツかな。何円くらいのが欲しいかな。色は何色くらい欲しいかな。とかを考えることですね。なんだか好きな人へのプレゼント選びみたいですね。

「誰」に届けるか、がとても大事

MDでまず必要になってくるのがターゲットです。

これは誰向けの商品なのか。女性なのか男性なのか。女性だったら何歳くらいなのか。どれくらいの収入でどんな生活をしていて、休日はどんなことをして過ごして…そうしてターゲットを細かく絞って絞って、その人たち向けに商品展開をしていきます。

ちなみに余談ですがユニクロの凄いところはそのターゲットが「すべての人」であることだそうです。

詳しく話すと長くなるので割愛しますが、ターゲット内にいろんな価値観や生活スタイルの人が増えるほどに商品展開の正解は見えづらくなるでしょうから、とんでもないことをやっているということはわかると思います。

好きな人へのプレゼントで例えると

先に出た好きな人へのプレゼントに例えてみます。

その人がどんな人なのかがプレゼント選びで最重要になってきますよね。

例えばどんな仕事をしてて、どんな趣味で、最近はまってること、興味があることは何だろうと、そんなことを調べて考えてあれやこれやネット検索したり渋谷や池袋に行ったついでにデパートの中をぐるっと回ってみたりすると思います。だって喜んでもらいたいですもん。

逆に「誰でもいいからめちゃくちゃ喜ばれそうなプレゼント買ってきて」なんて言われたら、それって相当難しいですよね。私なら「無理」と言ってしまうと思います。

ちなみにユニクロはそうですね…誰に渡しても喜ばれるお土産を見つけてとりあえずで大量購入するプロと言った感じでしょうか。

あらすじぼやぼや問題

さて、このビジネスの世界、こと何かを消費者に売るビジネスをしている人たちには欠かすことの出来ない「ターゲットを絞る」という行為。どれくらいの劇団が出来ているのでしょうか。

公演とは作品を作り、それを観客に提供し、その対価としてチケット代をもらうビジネスです。

それを行う劇団の一体どれくらいが「ターゲット」を絞って、というか意識しているでしょうか。

私はひとりの観劇者として、ここの部分が圧倒的に足りていない団体が多いと日々感じています。

例えばチラシ。

どういった作品なのかいまいちよくわからないものがとても多いです。

デザインやタイトルもそうですが、一因にあるのがぼやぼやしたあらすじだと思います。

あらすじと言うのは物語の中身を知るための大きな手掛かりです。海のものとも山のものともわからない舞台作品を知る非常に大きなファクターです。あらすじがぼやぼやしているというのは、本当に大問題なのです。

もう一度言います。

本当に大問題なんです。

なぜ「ぼやぼや」するのか

あらすじぼやぼや問題の原因は大きく二つのパターンがあると思っています。

一つはそもそもチラシを作成する段階で台本がすべて上がっておらず、ふんわりと書いたためにぼやぼやするパターン。

これに関してはあらすじを書くのが制作スタッフなど、脚本家とは別の人間の場合はぼやぼやに拍車がかかります。大ぼやぼやです。

皆さんも経験あるのではないでしょうか。あらすじを読んで「これってどんな舞台なんだ?」と感じたこと。以前あらすじを読んで人情ものかと思って見に行ったら、サスペンスだったこともありました。

これってアイスコーヒーだと思って飲んだら麺つゆだったってことですよね。ホラー苦手なのに呪怨のDVDをプレゼントされた気分でした。

逆を返せばサスペンスが好きな人にはたぶん届いていないということなんです。

このパターンについてはとにかく台本を早く上げるほかありません。

物語の全容があってのあらすじです。少なくともプロットがなければ難しいと思います。なんだったら脚本家にあらずじを書いてもらってそれを制作サイドで精査する方が良いと思います。

脚本家の皆さん。共に頑張りましょう。

もう一つは、今回冒頭からお話ししている「ターゲット」ととも関係する部分なんですが
この辺で少し休憩を入れましょうか。

少し休んだら、なぜあらすじがぼやぼやしてしまうのか、そしてそれも含めた小演劇における舞台宣伝の問題についてお話しして、一緒に考えていければと思います。

それではまた後程。

槙本 擁(まきもと よう)

Y’s ExP.代表 脚本家、演出家、役者。

Y’s ExP.(ワイズイーエクスピー)

「観客、役者、スタッフ、関わった全ての人の出会った以降の人生が豊かになる作品作り」
を、モットーに掲げ、東京で活動する演劇プロジェクト。
日常をテーマに、「幸せ」とは何か「愛情」とは何かを心温まるストーリーで表現する。
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