シアターゲームって楽しい!【RYO】

皆様こんにちは、RYOです。

演劇のトレーニングには様々なものがあります。

肉体のトレーニングや、発声・滑舌、読解力の向上、イメージトレーニング。数え切れません。
どれも大切ですし、どれか一つだけできればOK!というわけではありません。と言うよりも、無駄な事は何一つ無いのです。

今回は『シアターゲーム』についてお話したいと思います。シアターゲームもきちんと意識をして行うことでとても良いトレーニングになります。

シアターゲームって?

そもそも皆さんはシアターゲームってご存知ですか?

養成所やワークショップに通ったことがある人はなじみがあると思いますが、中学校や高校の部活動ではあまり聞きなれないかもしれません。

ストレッチや腹筋運動などの筋トレは肉体のトレーニング。発声滑舌は、そのまま発声と滑舌のトレーニングですよね。

シアターゲームは、演技の土台・基礎力のトレーニングと言っても過言ではありません。シアターゲームをする事で期待できる効果には色々なものがあります。

瞬発力、意識の分散、感情解放、相手との物理的な距離感と精神的な距離感などなど。大切なのは、シアターゲームをする時に、その効果を意識しながらやるという事です。

漠然と「楽しいな」とやるだけでは効果は見込まれません。

代表的なシアターゲーム

ステータスゲーム

劇団で日頃のトレーニングに取り入れてる所も多いと思います。

やり方

トランプを用意して(なければ紙に書いても可)参加者で引きます。
自分の引いた数字が自分の地位です。数が大きい方が地位が高いという設定です。
学校・職場などシチュエーションを設定するとより良いでしょう。

例えば自分が5を引いたとします。

1~4の相手は格下、6~の相手は格上。学校なら後輩、先輩、先生などなど。

ここで気をつけて欲しいのは「格下」「格上」という単語を差別的な意味にとらえないでください。普段あなたが後輩に対してラフな態度であったり、先輩に対しての態度、先生に対しての態度などを思い出してください。

<ポイント>

相手との距離感を意識しましょう。ここで言う距離感とは物理的、精神的両方です。目上の人には敬語を使ったり機嫌を伺ったり。逆に目下の人には気軽に肩を叩いたりと声の調子や体の使い方が変わるはずです。

これを踏まえると、台本に書かれたセリフを読むときに意識する所が増えると思います。

ジブリッシュ

意味通じる言語以外の音で会話(エチュード)をします。

例えば、とある家族の家にやってきた留学生。道を訪ねてきた海外旅行者などが想像しやすいかもしれません。「あいうえお」だけを使ったり「外郎売」だけを使ったり、架空の外国語で会話する方法などあります。

A「拙者親方と(こんにちは)」
B「申すはお立ち会いの(こんにちは、いい天気ですね)」
A「うちにご存知のお方も(ちょっと質問なんですが)」
B「ござりましょうが(なんでしょうか)」

など、カッコの内容を話す事を意識して違う言葉で会話します。エチュードなので内容は打ち合わせ無しです。

<ポイント>

お互いが何を言いたいのか、何を伝えたいのかに集中します。

台本があると次のセリフがわかってしまっているので、ただ順番に読んでいるだけになってしまう事がありますが、相手が何を言いたいのか、相手に何を伝えたいのかを意識できるこのシアターゲームをする事でそれが改善される効果が期待できます。

椅子取りゲーム

椅子に座っている人がいます。後から出てくる人が、その椅子を譲ってもらいます。
理由はなんでもいいです。とにかく椅子を譲ってもらってください。
ただし、押したりするような力技はNGです。あくまで言葉や態度で相手が譲りたくなるようなシチュエーションを作ってください。

これは即興劇・エチュードです。
席を譲ってもらう理由。譲る動機。
公園のベンチなどの屋外なのか?喫茶店などの室内なのか?そういった事も自由です。
打ち合わせは無しなので、相手の出方を見て自分が置かれている状況も判断しましょう。

例えば、具合が悪い人が椅子を譲ってもらうとか、映画館で座席の番号が違っていたとか…。
色々なシチュエーションを想像できると思います。
楽しみながらやってみましょう!

<ポイント>

椅子取りゲームと言っても、勝ち負けのあるゲームではありません。
譲る側も意固地にならず譲りたいという気持ちが湧いたら素直に譲りましょう。
譲って欲しい側は相手を説得できるかどうかがポイントです。

まとめ

紹介したシアターゲームはお互いの立場を踏まえる事や、相手に自分の気持ちを伝える、受け取るなど、それぞれの効果を意識して稽古に取り入れてみましょう。

台本がある稽古に注意しがちですが、基本となるのはこういった相手を意識したトレーニングです。
今回は相手との意思の疎通や距離感が意識できるシアターゲームを紹介しましたが、他にも意識の分散やキャラクター作りのトレーニングに有効なものもあります。

本やネットにもたくさん情報があるので、ぜひ自分にあったものを見つけてトライしてみてください!

RYO

舞台役者・声優・音響・イラストレーター・デザイナー。1990年に小劇場活動開始。年間平均5本ほど出演。
途中の子育て時期は舞台から離れ、声の仕事をするために事務所所属し、ゲーム等のキャラクターボイスを担当。
現在は舞台・吹き替え・朗読劇を中心に活動。