なぜ、今テント公演をするのか〜物語りはどこでもできるということの証明〜【おぼんろ制作部】

こんにちは、おぼんろです。

過去2回の記事でおぼんろとはどんな団体かお話してきました。まだ読んでいない方はこちらの記事をご参照ください。

「物語で世界を変える」〜唯一無二の世界観を持つ劇団「おぼんろ」とは?〜【おぼんろ制作部】

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小劇場の枠に捉われずに活動をしている私達ですが、次回公演「キャガプシー」は劇場ではなく、野原にテントを立てて物語をします。つまりその名の通り「テント公演」です。

私たちはそこが劇場という場所ではなくてもどこであっても、場所さえあれば物語ができると思っているからです。

テントを骨組みから立てたり、幕を張ったり、一から劇場を組み立てて公演をし、公演が終わるとともにその場所がなくなってしまう公演です。そこにおぼんろならではの強い「想い」が込められています。

今回はインタビューに答える形で、おぼんろ主宰の末原拓馬がテント公演についての想いを語ります!

テント公演は自発的に始まり、衝動で作るクリエイティブの感覚

テント公演ってどんなものですか?

末原:テント公演自体をやるのは初めてなんです。

テント公演にはアングラ芝居の小劇場運動が起こった頃のものがあると思うんですけど、それ自体は全く見たことはなくて、サーカス小屋とかそんなイメージなんです。実際テントの骨組みを探していて、いろいろなテントあるんだな、とか今回初めて知ったくらいで。

芸能の最初といわれる田楽っていう畑で踊り始めたものとか、被差別部落の人たちが始めた歌舞伎の河原乞食とかそういう民衆側から出てくるものが僕は好きなんですよ。

割と大きいところでやるっていうのが自分たちが正しいことの証明になると考えて、ずっとその階段を登ってきたのだけど、それって経済を回す能力の方が重要視されていて、どうしてもブルジョアジーのためのものになっているのではないかと思ってたんです。

そういう点で自発的に、衝動的に始まるという感覚が、テントならではなんじゃないかなという気がしています。

「どこで遊ぶか」が先ではなく、「遊びたい」から遊ぶ場所を探したい

テントで公演をする意味とは?

末原:今何かをちょっとやろうと思っても、劇場で公演をしようとすると2年待ちとかってなる。僕はもともとが路上から始めているので、2年も3年も先のどうなるかわからないものをやっていくのが、順序的に気持ち悪いっていうのがあります。

「今日遊ぼう」って思って、「じゃあどこで遊ぼう」ってしたいんです。語り部も参加者も共に盛り上がったからどこでやろうっていうのがやりたいんです。

でもそれはやっぱり無理で。制作会社の方々とやるようになると2年越しまで劇場を抑えていて、そこでなにやろうかな、という進め方なんです。

自分は「衝動から生まれたものが美しい」と思っているところがあるから、計画を立てて「このときに衝動を起こすんだ」っていうのでは冷めちゃうんです。

作品作りを、恋愛に近いものっていう感覚にするとしたら、この日に彼女に対して我慢できなくなってデートを申し込もうっていうのがいいと思うけど、それを前々から決めているっていうのが、しっくりこなくて。会いたくなったから自転車を漕いで会いにいくとか、なんかそういうものの方が、自分は心を保ていられるんですよね。

今回の公演がみんなのものであるために

今回どうしてテントを作るための建材を参加者から募集したのですか?

末原:テントは何が小気味良いかっていうとポンって皆で立てて、1週間そこでめちゃくちゃ濃密な時間を共に過ごして、終わったら一緒に無くなってしまう。

とてもファンタジックじゃないですか。実在したかどうかわからない魔法のような。それを皆で作るっていうのがとても楽しくて。

「建材募集」に関しては今回の公演がみんなのものであるためにはどうしたらいいのかなって考えた時に思いつきました。つまりそれはみんなでひとつの石碑を建てるみたいな話というか、そこに居合わせたってことは楽しかったよっていう思い出でもいいし、誇りにもなるだろうし。そんな場所を持って欲しいなと。

※今回の公演はテントに使う建材を公募で集めました。

末原:僕は物質には魂が宿ると思っているので付喪神みたいになるっていうのを信じているので、色々な人の手もとにあったものが集まれば、掛け算状態ですごくスピリチュアルでパワースポット的なところになるんじゃないかなと。

しかも一瞬で消えることが前提で、それはとても楽しいんじゃないかと考えました。

末原:建材募集で集まってきたモノ達も殆どは既製品なので全く同じものはドンキホーテで売っているかもしれないし、メーカーを調べればamazonで買えるかもしれないけど、僕らが手にしているその「ぬいぐるみ」なり、その「なんとか」っていうのは完全に売っている「それ」とは違うものじゃないですか。

地球上の「もの」にどんな物語が潜んでいるのかということについて「物語を作る」っていう「物語」を作る僕たちでありたいなと思っています。

まとめ

全3回に渡り、おぼんろの想い、おぼんろのやろうとしていること、目指しているものなどについて書かせていただきました。私たちのことを知り、少しでも興味を持っていただけていたら幸いです。

おぼんろは本公演を11月8日から12日まで上演しています。

この記事を読んでくださったあなたに、この物語に参加し、体験していただきたいと思っています。
どうかこの物語があなたのものでありますように。

次回公演

おぼんろ第15回本公演「キャガプシー」
期間:11月8日(水)〜11月12日(日)
会場:おぼんろ特設劇場(葛西臨海公園汐風の広場内)
※11月9日(木)の14時の回がイイネ公演となります。
公演詳細:http://www.obonro-web.com/next-stage

おぼんろ

2006年末に東京・早稲田にて結成された、主宰・末原拓馬率いる劇団。2010年10月に上演した「狼少年ニ星屑ヲ」で、プロセミアムの舞台ではない、客席を縦横無尽に駆け回る観客超至近型のおぼんろスタイルを生み出す。「狼少年二星屑ヲ」では167人の動員だったが、その20倍の3,000人をこす動員をおさめる劇団まで成長した。

twitter:@obonro
おぼんろHP:http://www.obonro-web.com/

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