アマヤドリ劇団員の小角まやです!引き続きしばいのまちにお邪魔しますっ!
今回は、アマヤドリが11月に行う新作二本立て・ロングラン公演で予定している目玉企画『勤労感謝祭』についてご紹介させていただきたいと思います!
前回記事
勤労感謝祭とは?
“初めてアマヤドリの舞台をご覧になる社会人の方(自称可)は、無料でご観劇いただけます!”(公式HPより)…という企画。
対象の公演は、11月23日勤労感謝の日の14:00と19:00の二公演です。
勤労感謝祭を思いつくまで。

「青いポスト」稽古場風景より
前回書かせていただいた納涼記者会見のアイデアを考えた時もそうなのですが、何か盛り上がることしたい、という漠然とした気持ちでカレンダーを眺めて目に留まったのが「勤労感謝の日」でした。
正直、ほぼ生まれて初めて勤労感謝の日を意識したので、まずは検索をしてみました。
“収穫を祝う”意味もあるんだ〜なんて感心しつつ、「勤労をたつとび」「たがいに感謝しあう」という文字が目に留まります。
収穫を祝う、祝う、祝う、………祭りだ。
“勤労感謝祭だ!”
はい、こんな流れで生まれました勤労感謝祭。シンプルですね〜。
納涼記者会見に引き続き、先に名前を考え内容は後から詰めていくスタイルでしたので、名前が決まったのち、劇団員の相葉りことあーでもないこーでもない話し合いました。
【初期の案を一部紹介】
・収穫を祝うためにおにぎりを配る
・ドクターフィッシュのレンタル
・ハンドマッサージ
・即興ポエム
・占い?
・聞き屋?
これらの案をその実現不可能性により全てボツにして、シンプルに「社会人」に「観劇をプレゼント」という企画にしました。
学割・シニア割などはよく見かけますが、社会人を対象にした割引ってまず見ない!
“お芝居なんて観たことない”、そんな方が劇場に足を運ぶきっかけになればいいなと願う企画でございます。
空気読みあい、タイミング測りあい合戦の場・劇団会議でプレゼン

「崩れる」稽古場風景より
アマヤドリでは、週に1回、劇団員全員で集まって会議をします。そこで公演の制作的な部分から宣伝にまつわることまであらゆることを話し合います。
つまり!俳優として在籍する劇団員もタイムスケジュールとかチケット料金とかに口出しさせてもらえる環境なのであります。
今回この「勤労感謝祭」を提案するにあたって、プレゼンの仕方を少し工夫しました。と言っても些細なことで、提案の内容を半紙に習字したのです。

習字でプレゼンを行う小角
「社会人全員無料」ってなかなか通りづらい案だと思ったので、プレゼンに勢いが必要だと思いました。
ここ数年で考えるようになったのですが、劇団内の話し合いでもプレゼンの仕方や発言のタイミングってとても重要で、それまでなんとなく友達感覚というか、言いたいことを言いたいタイミングでまとまらないまま喋ってしまっていたんです。
でもそういう話し方だとなかなか意見が通らないことに気がついたんですね。企業の会議とかでは常識かもしれませんが、アマヤドリはかなりフラットな環境で劇団員同士の距離感も近いのでいろいろと見失ったまま数年を過ごしてきてしまいました。
相手の心を動かす話し方や、聞いてもらえるタイミングを狙う。実は会議の場って空気の読み合い、間合いを測る合戦みたいなものですよね。
広田さんの信念で、ワークショップにしても作品にしても無料というのは今まで避けてきたことです。非常に通りにくい案だと自覚したからこそ、力技の「習字作戦」で攻めました。
習字作戦のおかげかどうかはわかりませんが、なんとか企画を通すことに成功しました!
アマヤドリにはもともとタダ観でゴー!という初見の人に対するご招待枠(ただし枚数限定)があるのでそれを逆手にとって、“初めてアマヤドリの舞台をご覧になる社会人の方(自称可)は、何人でもご観劇無料!”
という内容に落ち着きました。
勤労感謝祭のすすめ。ビールのご提供も?

こうして見事実現に至った勤労感謝祭ですが、ありがたいことに既に多くの社会人の方からご観劇のお申し込みをいただいております。
もう、何人でも無料ですので、初めて観る方はもちろん、いつも観ていただいてる方も初見のお友達を誘って料金を折半してもいいですし、気になる同僚をデートに誘ったり、引きこもりの弟さんを誘ってもいいですし、ぜひいろんな形でご活用ください!
今は初見の方以外にも何かサービスというか、プレゼントできないかなぁと試行錯誤しておりまして、ビールを無料でご提供しようかとか、王子のお店の食べものをつまんでいただこうかとか、アイデアを練っているところです。
その日はお祭りにしたいと思っていますので、無料にならない方もぜひ!足をお運び下さいませ。
※ちなみに「社会人の方(自称可)って誰ですか?」という質問がありました。
まぁまず、自称可なので……自称社会人ならどなたでも大歓迎ですし、例えばこの記事を読んでくださっている演劇に携わる皆様、フリーターの皆様、派遣社員の皆様、主婦の皆様、自宅警備員の皆様、私は、みなさま!社会人だと思っております!

★勤労感謝祭のご応募はこちらから★
小角まや
1989年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。2010年よりひょっとこ乱舞作品に参加。アマヤドリに改名後、劇団員として活動。主な出演作はSPAC『黄金の馬車』、DULL-COLORED POP『演劇』、EPOCHMAN『みんなの宅配便』など。所属事務所はワンダー・プロダクション。
Twitter @cocadomaya
アマヤドリ
2001年に「ひょっとこ乱舞」として結成。2012年に「アマヤドリ」へと改称。広田淳一によるオリジナル戯曲を中心に、現代口語から散文詩まで扱う「変幻自在の劇言語」と、クラッピングや群舞など音楽・ダンス的な要素も節操なく取り入れた「自由自在の身体性」を両輪として活動。リズムとスピード、論理と情熱、悪意とアイロニー、とか、そういったものを縦横に駆使して、「秩序立てられたカオス」としての舞台表現を追求している。
【次回公演】
アマヤドリ新作二本立て・ロングラン公演『青いポスト』/『崩れる』
■日程:2017年11月4日〜12月3日
■場所:王子小劇場
『青いポスト』/『崩れる』公演詳細ページ
→ http://amayadori.co.jp/archives/9994
