仕事の依頼を考える。「あなたが私に頼んでいるのは『作業』ですか?それとも『事業』ですか?」【藤田侑加】

みなさまごきげんよう、藤田です。

暑さでただでさえ高くないパフォーマンスが落ちるので、パソコンよろしくCPU入れ替えたいところです。

今回は仕事の種類について。

先日の「しばいのまち制作者飲み会」で話題になったおはなしです。

まず私ごとではありますが、近況として実は今年の上半期途中からフリーでも仕事を継続しつつ、会社員的な働き方をしております。ちなみにバリバリのエンタメ系ベンチャー企業です。

働きながら思ったのはまず、もちろん、その組織の規模や、担当している業務内容によって異なるとはいえフリーランスで要求されることと、組織のメンバーとして要求されることは全く違うということ。

そして一口に『仕事』と言っても仕事には『作業』と『事業』の二つがあるということ。そしてこの『作業』と『事業』は同じ仕事であっても全く違うということ。

そんなの違うに決まってる、何を当たり前のことを言ってるんだと思われるかもしれませんが、これ線引きできてない人意外と多いです。

作業と事業の定義

私なりの2つに言葉の定義を先に書いておくと、下記になるかと思っています。

作業

目的、作業内容、期日等、行うべきことが全て決まっているもの。

事業

何をやりたいかは決まっているが、その上で今現在、何をやるべきか詳細までは明確になっておらず、目的に応じて柔軟かつ幅広く対応し、実行しなければならないもの。

次は、具体的な業務から見てみましょう。

業務から見た例

いくつかの業務から例を出してみます。

票券にまつわる業務

票券管理は『作業』ですが、どうやって票券管理を行うのか決めるのは『事業』です

チラシにまつわる業務

チラシの折り込み自体は単純な『作業』ですが、チラシをどこに何枚折り込みにいくのか、どういう広報展開をするのか考えることは『事業』です。

DMにまつわる業務

DMを送ることは『作業』です。ただし、「どこにどういう形で送るのかを決め、DMの顧客データを作成・精査する」のは『事業』の範疇です。

プレスリリースにまつわる業務

プレスリリースを送ることや、プレスリリースを「作成」するだけなら『作業』ですが、何を主軸に告知したいか考えることは『事業』です。

ここまで書くと、「○○やっといて!」という漠然とした指示に対して「いやそれこっちの条件状況じゃできないし、そもそも主催者側が主軸になってやることのどこをどうやってほしいの???」となったことのある人や、公演単位で当日運営ベースの制作に入ってるのに動員伸ばせとかって言われて「いやそれキャスティングとか劇場選びからのスタートになる話だから今ここで言われても困るんですけど」案件あったことある人いるのではないでしょうか。

「作業」と「事業」の境界はあいまい

でもまあこのこれ作業じゃなくて事業じゃん、なんでこっちがやるの?って思ってしまうのは、「作業」と「事業」がくっきりはっきり「はいここまで作業!こっから事業!」と別れているのではなくグラデーションのように徐々に事業から作業に切り替わっているからです。

例えば上にあげたDMひとつとっても、

・DMリストに使いたい連絡先を吸い上げたい(事業)
・吸い上げる方法を検討・決定する(事業)
・実際に公演アンケートなどで回収する(事業&作業)
・回収したデータをまとめる(作業)〜まとめたデータをもとに精査する(事業&作業)
・発送するDMの文面・方法を考える(事業)
・実際に発送する(作業)

と、事業ベース作業ベースが混ざってます。これ、やってるのが主催者ひとりであれば当然全部自分でやることなのですが、これを全部作業を例えばアルバイトに任す、ということはしないですよね?

主導権を持ってる人は、全部自分でやっているからこそ、自分の業務をアシストしてくれる人を雇い入れた時に「自分にとっては全部作業」だから「作業全部誰かに任せる」ということをやりがちですが、請けた側にとっては「自分ができる単純作業しか物理的に不可」という認識の違いがあると思います。

「なんで俺の言ってることやらないんだ」VS「やれることには限度があるんだから文句あるなら自分で全部やれよ」という不毛な戦争は、まずお互いの認識のズレから発生しております。

ちゃんと話し合いましょう、あと自分の立ち位置も見直してからお願いすること考えましょう。

まとめ

ただし、勘違いして欲しくないのは、作業ベースの仕事が事業ベースより劣っているということではないこと。

例えば、私がもともとやっていた舞台美術などに例を取ると、舞台美術家さんが事業で、大道具・小道具さんが作業を相当したりします。

そして作業ベースのモノのほうが安定して仕事があったりしますし、作業の精度を上げて仕事する、というのもひとつの生存戦略です。

「事業を考える」というのも、ものすごく大変です、というかちゃんと成立させるのも単発の企画であっても相当大変だし、ましてやそこでマネタイズするだの、成功させるだのというのはもっと大変です。

どちらも仕事の上では必要な要素であって、事業ありきの作業ではありますが、両輪揃ってなんぼなので、お互い敬意を持って仕事していきたいものですね。

藤田侑加

兵庫県神戸市出身。武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科卒。
大学は舞台美術を専攻し、卒業後演劇の制作として活動を開始。現在はフリーでチラシのデザインや演劇の企画・広報・制作から海外の演劇祭などにも参画中。
動画メディアサイト『エントレ』で不定期に公演レビュー掲載中 http://entre-news.jp/

ホームページ http://yukarienne.com/
ツイッター @yukarienne
instagram https://www.instagram.com/yukarienne1026/

最新情報

みけねこ企画プロデュース公演「さよならだけでは人生が、」
チラシ&制作協力
絵本塾ホール(東京都)
2017/09/06 (水) ~ 2017/09/09 (土)
上演時間: 約1時間30分(休憩なし)を予定

亜細亜の骨 リーディング公演
『屋根に雪降り積む』『流浪劇団』
Space早稲田 制作
2017/09/30 (土) ~ 2017/10/01 (日)
https://www.facebook.com/asianrib/

亜細亜の骨『トランス』

牯嶺街⺞劇場(台湾)
2017/11/23~ 2017/11/26

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