表情豊のはしくれ水滸伝 第五回「神様はなんにも禁止なんかしてない」

あなたは私の心を叩いている!!って、声に出して言いたい日本語、に加えてもいいんじゃないかなって思うんですけど、どうですか?

それにしても「ミュージカル調」って、元々ミュージカルがお好きな方はどんな気持ちでニュースをご覧になってるんでしょうかね。

私ミュージカル見たことないので、「へー、ミュージカルってあんな感じなんだ」って思っちゃって、ミュージカル好きな友人から「ミュージカルはあんなんじゃないよ!!」ってものすごく怒られてとばっちりをくらったのですが、これはどこに苦情を申し付ければよいのでしょうか。

お久しぶりです。しょっぱなからちょっと遅めの時事ネタでお茶を濁す表情豊です。

いやあ、本当にお久しぶりです。お久しぶりすぎてもう、しばいのまちの皆様におかれましては、「だれだっけ」「そんなひとこのまちにいたっけ」「追放されたんじゃなかったっけ」「炎上してたんだっけ」っていう、そんなレベルになってしまっているかと思われますが、連載はまだ終わっておりません。

不定期ですが、クビにされない限り続けて参りたいと思いますので、今後ともひとつ、ごひいきによろしくお願い致します。

あなたのご職業は

さて、「しばいのまち」の住人様がたに今回お聞きしたいのは、ご自分のことを常日頃、どのように名乗ってらっしゃるのか、ということです。

と、言うのも、先日、公園にて、新しく私の地域に引っ越して来られた奥様にこんなことを聞かれまして。

「普段は何をされてる方なんですか?」

いや、まあ、というのも、最近ちょっと日々何かしらの〆切に追われている、みたいな状態にあって、私がまっったく朝起きれず、朝のおさんぽ、我が子の世話を旦那にぎゅっと押しつけっぱなしなのがいけないのですけども。

「イクメン」だなんだと、流行ったんだか流行ってないんだかわからない新語がありますが、一般常識において「子供の世話=母親」という方程式は当然ながら今現在根深くありまして。

二歳~三歳くらいの子を持つ親にとって、「公園」というのは一種の社交場であり、その場所に父親ばかりがいる、というのは、「じゃあ母親は何をやってんだ」って話になるんですよね。

で、久々にふらふらになりつつ公園に出向きましたところ、前述の質問に至りました。

「えーと、…………さっ……………かのような……ものを…していまして…あっ作家っていっても本とか出してないんですけど、……えーと、演劇………を、やってるんですけど、…うー……まあ……えん…しゅつかっていうか……あー…」

などと、奥歯に物が詰まったような歯切れの悪いことを言ってしまい、「あー、そうなんですねー、すごーい」と、絶対思ってないけどとりあえず褒めとこう的な返しを頂いてしまったのです。

基準はなあに

「作家」「脚本家」「演出家」「俳優」って、どういう基準で名乗っていいものなんでしょうか。

日本には、演劇に関する「免許」というものがないので、極端な話、一度も舞台を踏んでなくても、「女優です!」って言っちゃえばもうそれは「女優」ってことになっちゃうじゃないですか。

でもその「女優です!」と言っちゃう人は、例えばバイトの面接とかでも、「女優です!」と言うのでしょうか。履歴書の職歴欄に、「女優、継続中」とか、書くんでしょうか?っていうか女優って、バイトするんでしょうか?コンビニの夜勤とかするんでしょうか?え?女優なのに?みたいな、そんな疑問が頭をよぎるわけです。

「免許」というものが存在しない世界において、一体どこからが「プロ」で、どこからが「アマ」なのか、私にはよくわからなくて。

勿論、お客様からお金を頂いた時点でそれはもう、「プロ」でなければいけない、とは思うのですが、例えば、学校の卒業公演とかでも、お客様からチケット代は頂戴するわけです。ですが、そういった場合、「女優を目指してます(今は違うけど)(学生だから)」みたいな感じで、なんかこう、はっきり「女優です!」って言い切る人は、少ない気がするんですよね。

表情豊の場合

私の場合は、ギャラを頂くお仕事をせずに、っていうか、出来ずに、自劇団の公演「だけ」をしていた時期に関しては、自分のことを「フリーター」と名乗っていました。

その理由としては、まあ、なんか、出来はともかく、評判はともかく、「芝居をやろう!」と思ったから、やった。やっている。なんとかやれた。たったそれだけのことで、「作家」ってのもなあ、誰でもやれちゃうからなあ。という気持ちからです。

最近になってようやくギャラの出るお仕事が頂けるようになり、「ギャラが出る=仕事、職業」という概念が私の中にあったので、やっと前述のように、歯切れが悪いながら、なんか、「一応、作家です」みたいな、そんなようなことを言ったりするようになったのですが、これもなんだか違うというか、しっくり来ない気がしているのです。

ギャラはどこから

「ギャラ」という概念も、人によって違います。

最近聞いた話で少し驚いたのは、基本的には自劇団にしか書き下ろしていないが、自劇団の公演が黒字になった時点で「作家」と名乗るようになった…というケースです。

しかし、ならば、赤字公演続きの劇団の作家は、「作家」ではないのでしょうか。赤字公演続きの劇団は「プロではない」ということになるのでしょうか?なんだか、それも、うーん、って感じで。

大赤字だったけど賞がもらえた!とかもありますし、採算度外視でやる公演とかもありますし。

クライアントに頼まれて書く、演出する場合でも、ギャラの額はピンからキリまであります。作家としての収入が、一年通して5000円とか、聞いてるとまあザラにあるようで。

そういえば、私はこの業界に入って初めてギャラの出たお仕事は何故か、ある商品のCMソングの振り付けで、一曲10,000円だったんですけど、今となっては本当に意味わかんないな、と思いますし、ダンスとかまったく経験なかったんですけど、なんであんな仕事きたんだろう?と今でも不思議に思います。

名乗ることによって

ここまで書いていて、私自身、「作家」とずっと名乗れなかった理由が、新たにわかった気がしてきました。

例えば、「芸人」と名乗った時点で、「面白い人なんだ」って思われてしまうように、「作家」と名乗った時点で、「面白いお話を書く人なんだ」と、思われるのが怖かったから、という部分が、少しだけ、ある気がします。

「作家」と名乗る、自信がなかった。言い換えれば、勝負してなかった、ということなのかもしれません。そんなつもりはなかったけれど。お金を頂いているのだけれど。

あーあ。これはいけませんね。またひとつ、自分のずるい部分を垣間見た気がします。

これまたずるいのが、演劇関係者の前でなら、簡単に「作家です」と言えてしまうんですよね。

でも、一般の、友人知人、演劇にまったく関係のない人間には言えなかったんです。「そういう人だ」と思われるのが怖かったから。

まあ、かといって、「作家です」と名乗ったら「へー、じゃあ今ちょっと、面白いお話考えてみてよ」とか言ってくる輩もマジでいるので、やたらめったら言えばいい、ってものでもありませんけどね。

あっ、そうそう、公演、で思い出しましたよ。公演といえば、確か今月の後半に、なんか、表情…なんとか?っていう人?作家?が、えー…ワニズ?ホール?っていうところでやる公演があるみたいですよ。

詳細は多分編集さんが載せてくれるので、よかったら見に行ってみてはいかがでしょうか?

きっと面白いはずですよ、なんせ「作家」って、自分で名乗ってる人が、書いてるんですからね。

ほーら!ハードル上がった!もう引き返せません!!!がんばります!!!!!
えっ!?!?!?!?!?!?!そうです!!!!!!この場を借りた宣伝ですよ!!!!!!!!!!!!!
よろしくお願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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表情豊

表情豊
「HYP39Div.」主宰。脚本、演出、出演、だけに留まらず、コラム、イラスト等、頼まれれば大体のことはやる女。人生で一度も痩せていた事がない。横スクロールのゲームをやると吐く。
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次回公演


表情豊×新中野ワニズホール「オールナイトイッポン Re:mix!」
日程:07月28日(金)~07月30日(日)全5ステージ
場所:新中野ワニズホール(東京メトロ 丸の内線「新中野駅」徒歩5分/JR「中野」徒歩15分)
チケット:前売、当日共に 2.800円/Tシャツ付チケット 4500円
取り扱い:カルテットオンライン
団体専用窓口:(6/25 12:00より受付開始)
https://www.quartet-online.net/ticket/allnre?m=0dgbhhe
詳細は公式HPにてhttp://www.hyp39.net


第二回しばいのまちオフ会開催!



10/28(土)13:00〜開催!