奥の細道 宮城より 社会人劇団はじめませんか【Team HacCLose】

はじめまして、宮城県で社会人劇団“Team HacCLose(チームハックローズ)”の主宰をしている武田らこと申します。

私自身の経験を共有して、実績のない状態から、一から劇団を発足・運営したいと考えている方、未経験者で演劇を始めてみたい方、時間も余裕もなく演劇を諦めている方の背中を押せればと、記事を書かせて頂きます。

団員を増やす、適切な環境を整える、負担なく誰もが参加し、快適な運営ができる劇団の在り方を提案していきたいと考えています。

Team HacCLoseについて

“Team HacCLose”は結成2年に満たない劇団です。公演も、まだ1度しか打っておりません。そんな中、発足時6人だった団員は、わずか1年少々の間に20名を超えました

そんな若輩の身ではありますが、今僕が書ける少ない経験をしたためたいと思います。

10年、20年前の大成功例よりも、ごく最近のプチ成功例の方が役立つ機会があるかもしれません。そんな気軽な感覚でお読み頂ければ幸いです。

今回は、僕自身とTeam HacCLoseの自己紹介をさせて頂きます。

私が劇団を始めるに至るまで

劇団を立ち上げるまで、私の演劇歴は大学のサークル活動のみ。

当時は学生演劇祭などの外との交流もなく、立ち上げ当初の僕は(今もですが)本当に無名の存在でした。さらに、卒業後4年間は仕事に忙殺され、演劇とは全く無縁の、観劇すら一度もしない生活が続いていました。

ある日魔がさした僕は、劇団の発足を決意しました。

劇団結成に向けて

最近、特に若い方で「劇団やりまーす」と言って呼びかけてみたが思うように人が集まらず。「諸事情により公演を中止します」という流れを結構見ています。そういう方には特に

結成するなら責任を持とう。必ず最後までやろう。

自分以外の人が、大切な一度きりの人生の限られた時間を割いているのだから。

ということは意識して欲しいと思っています。

さて、演劇界では限りなく無名の僕は、仲間集めを始めます。

僕が公演に必要だと思っていたのは、
照明プランナー/役者/衣装/デザイン全般/WEB担当

上記5つの人材です。それ以外は良し悪しを別とすれば、自分でできる算段がありました。

必要な人を純粋に集める

劇団結成においては、自分には何ができて、何ができないのか。誰がいれば、どうすればできるのかを基準に人集めをすることが重要だと考えました。

良くも悪くも当時の僕は、脚本家でも演出家でもありませんでしたし、どんな作品作りたい、というのはありませんでした。

僕が作・演出としてそれなりに有名だったり、何か誇れるものがあれば、それだけで人は集まったのかもしれません。でも、何もなかったからこそ、誰とやりたいかではなく、誰が必要かという、純粋な人集めができました。

やりたいことが出来る環境を約束する

Team HacCLoseは趣味の社会人劇団ですので、自分がやりたいことをストレスなく全力でやってもらうということを重視しています。

それが一つの作品に収まるように調整するのが、団長である僕の仕事だと思っています。この考え方は人集めにおいて有効に働きました。

「あなたは○○(例えば作曲家や衣装)として、舞台作りで何ができたら幸せ?」
「××です。」
「では、××ができる劇団を僕が作るから、○○をやってほしい」

というような流れで、会話を通して相手のやりたいこと聞きながら、仲間集めをすることで上記の必要メンバーはほぼ揃いました。

一番苦労したのは「WEB担当」

一番苦労したのはWEB担当でした。

サイトは劇団の顔であり、看板であり、舞台の良し悪しまで察してしまうものです。お手入れしてない顔や、古びた看板を晒すくらいなら、ない方が良いのですが、僕たちにおいても、サイトを一から作れるような知り合いはおりませんでした。

そこで、関西の団員に相談しました。

「きみ、WEBサイト作れる?」
「いや、作れないです」
「何日あれば、作れるようになる?」
「3ヶ月、もらっても良いですか」

そんな調子で、WEB担当を一から作りました。

作りました、と偉そうに言っていますが、彼が日々、勉強と努力を重ねてくれ、勝手にサイトを作れるようになっていたという感じです。結果として、ほぼ知識が0の状態から、丸1年がかりで、Team HacCLoseの公式サイトの礎が完成します。

ここで得た教訓は2つ。

・足りないものを外から入れることだけを考えないこと
時間をかければ、誰かができるようになります。

・努力次第で、劇団にとって欠くことのできない存在になっていける
もしいま劇団に所属している人であれば、みんなできない、自分もできないことがあれば、頑張って自分がそれをできるようになれば、劇団にとって欠くことの出来ない存在になれます。

旗揚げ公演を経て

こうして、仲間を集め、無名、経験はサークル活動程度、ブランク4年だった僕は、旗揚げ公演を実施できました。

そのときの公演の目標は、演劇未経験者・未観劇者にとってわかりやすく、一緒にやりたくなる舞台を作ることでした。

アンケートで「演劇は初めて観たけど、とても楽しかった」と書いてくれたお客様が翌日も知り合いを連れてリピートしてくれたり、演劇を初めて観て、そのまま入団をしてくれた団員もいたりと、当初の目標は達成できたと思っています。

その後、入団希望者は続々と集まり、現在は20代を中心に16歳~37歳の団員22名と、客演4名を合わせた26名で次回の第二回公演の稽古に励んでおります。

一番肝心な、団員の増やし方・増えることのメリットについては、また改めてじっくり書かせて頂きます。

公演を終えて、これから

第1回公演を経て、公演をご覧頂いた方やサイトをご覧頂いた方からの入団希望を受けたり、実際にお話をさせて頂く中で、Team HacCLoseはこうなれたら良いなというのが、徐々に定まってゆくのを感じています。

誰でもできて、誰でも観られる舞台を作ること

経験のない人、時間のない人、お金がない人、これまで何らかの理由で演劇を諦めていたり、一歩が踏み出せなかった人を集めて、演劇にまったく興味のない人にも観てもらえる舞台を一緒に作り続けたいと考えています。

演劇界で、「敷居を下げる」「一般層を取り込む」などはテーマとして頻繁に挙げられていますが、なかなかうまくいっていない現状です。

ロックバンドなどで、メジャーデビューしてから丸くなったなんて話がよくありますが、「自分が理想とするものを創り上げる」ことと「一般大衆に広く受け入れられること」というのは、結構遠い位置にあるテーマなのかもしれません。

特に演劇は、前者を重視する傾向が強いジャンルではないかと思います。

私は、広く受け入れられることを理想としてこれからも劇団を育てていけたらなと思っています。

演劇の向上や発展は、他の方にお任せして、とにかく入口の分厚い門をぶち破る一石になっていきたいと思います。

将来、団員を100名抱え、年間12公演を目指して。

毎月第何週の何曜日は、誰かを誘って劇場へ。

誘った人も誘われた人も後悔がない、誰が観てもそれなりに楽しんでもらえる。

そんな舞台を乱発していければと考えています。

結び

2年弱の経験で実感したのは、プライドを捨てて信念を持つことで人は集まるということです。

結成以来、主宰として僕が歓びを感じたのは、最後まで参加を渋っていた団員から公演直前に「私の人生は楽しいことが沢山になった。幸せになった。ありがとう」という言葉をもらったことです。

また、未経験者が大半を占める劇団において、僕が生まれて来なかったら、この人たちは芝居をせずに死んでいったんだろうと言う自負が、僕の責任感を育てていると感じます。

ああ、この人たちの人生を狂わせちゃったなと思いつつ、じゃあ、団員になったからには皆まとめて幸せにしてやろうと、心に決めております。

だいぶ長い私小説みたいなものを、最後まで御覧頂きありがとうございます。

次回以降は、ハウツー編が出来ればと思いますので、その時はまたお付き合い頂けたら嬉しいです。

武田らこ TAKEDA Rhaco

演劇活動4年のブランクを経て、2015年に宮城の社会人劇団“Team HacCLose(チームハックローズ)”を旗揚げ。舞台に立ちたくて立ち上げたのに、現在は脚本・演出を担当。

武田らこ

Team HacCLose

閉鎖的(Close)な環境を打開(Hack)したいという思いから命名。
観る人も演る人も、気軽に楽しめることをポリシーとしている。
2017年8月の第2回公演に向けて活動中。

Team HacCLose

公式サイト→http://hacclose.main.jp/

Twitter→@hacclose

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