京都で舞台を学ぶ女子大生コラム「小劇場は宝の山なんです!!」

初めまして。福田香菜と申します。私は、現在、京都造形芸術大学で舞台芸術について学んでいる19歳です。もともと東京で生まれ育ったのですが、大学で舞台を学ぶために京都へ行きました。

大学では、舞台デザインについて学んでいますが、もともと役者に興味がありました。役者とスタッフ、両方学べる大学はないものか!と探していた時に見つけたのが、今の大学です。

今回はそんな私が、京都に住み始めてからよく行くようになった小劇場について書きたいと思います。

小劇場には沢山の魅力がある

小劇場とは、ざっくり言うと300席くらいまでの劇場のこと。300と聞くと、なんだか多いような気もしますが、日本で一番収容人数が多いのが国際フォーラムAホールで5,000席を超えます。そう考えると、ずいぶん小規模ですよね。

小劇場にあまり馴染みの無い人は「小劇場=実験的」という公式を思い浮かべる人が多いように感じます。

「どうせ実験的で面白く無い」とか
「小劇場はアマチュア劇団の場所でしょ?」

など、様々な意見を聞きます。

しかし、決してそんなことはありません!

小劇場は、大劇場に比べると認知度がかなり低く、間違ったイメージを持たれがちです。しかし、とてもたくさんの魅力があると思っています!

小劇場の魅力

小さいからこそ、大劇場ではできないことがたくさんあります。

1.みんなで同じテンションになれる

小劇場では、客席数が少ないので客席の前と後ろでの温度差ができにくいです。

私自身、約900席の劇場で行われたコント公演を、何度か見に行きましたが、席の場所によって、客席のテンションの差を感じました。

小劇場であれば、まばたきや小さな小道具を使っての動きもより効果的に使うことができます。役者の細かな動きを観客にバッチリ届けられるのは、小劇場の魅力です。

2.観客の息遣いが聞こえてくる

これは私が実際に舞台上で感じたことですが、なんといってもお客さんとの距離が近い!

何を当たり前なことを言ってるんだ、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、物理的な距離だけでなく、精神的にもとても近いんです。

私が出演したのは、大学内の自主企画公演で、客席数は30席。とても狭い空間で、公演中に直にお客さんの息遣いが感じられました。これは、大劇場では感じにくいことだと思います。

3.何から何まで思いのまま

小劇場の客席は全部取り外しができるところが多く、演出に合わせて、かなり自由に客席を組めます。ぐるっと360度舞台を囲むようにして客席を作ったり、客席を全て無くして、お客さんが自由に上演中、歩き回れるタイプの客席もあります。

4.どんな小さな劇団にも上演のチャンスがある

やはり、舞台を作るのには多かれ少なかれお金がかかります。小さな劇団では特に、劇場を借りるお金に苦労します。この観点から言って、小劇場は大劇場に比べて格段に安く借りられます。チャンスがどの劇団にもあります。

あえて小劇場を選ぶ人もいる

冒頭でも書きましたが、「小劇場=実験的」という公式を思い浮かべる人が多いように感じていますが、大きくたって、小さくたって、素晴らしいものは素晴らしいんです!

プロで、小劇場を気に入って使ってらっしゃる方もいらっしゃいます。

ファンとしては、チケットを取るのが大変なのですが、小劇場ならではの舞台だということを理解して上演なさっているのがとても良いなと思います。舞台で何かを表現するときに、劇場規模の事を考え、小劇場というフィールドを選ぶ方も大勢います。

関西の小劇場について感じたこと

京都に住むようになって、関西圏の小劇場によく足を運ぶようになりました。そこで私自身が思ったこと・感じたことを挙げてみようと思います。

東京には負けない!

東京には大小多くの劇場があるので、どうしても演劇は東京一極集中になりがちです。

そんな中でも、関西には「東京だけが絶対良いってわけじゃない!」と教えてくれるような作品も沢山あります。私はGEAR(ギア)やヨーロッパ企画の作品がお気に入りです。

関東にはない、関西独特の笑いがある

さすがはお笑いの本場、大阪。人の笑いのツボを確実にとらえて行く舞台は、関東とは一味違った雰囲気があります。地域によって笑いのツボが違うらしく、東京ではなかなか味わえない、ダイナミックな笑いが楽しめます。

まとめ

小劇場の舞台は、ある意味で観客の想像力を強く要求する作品が多いと思います。観て、理解することが大変な作品もあるかもしれません。

そんな時には、無理して理解しようとはせず、役者の息遣いや客席に投げられるエネルギー、細かな動きなどに注目して観ると、もっと楽しめるんじゃないかなと思います。

関西では、だんだんと小劇場が減少していると聞きます。関東にも関西にもそれぞれ良いところがあるので、うまく共存して、皆で演劇界を支えていけたら良いなと思っています。

福田香菜

東京都出身。現在京都造形芸術大学で舞台デザインを専攻。大学内、一回生初の自主公演で主催、演出、出演を果たす。
Twitter:@kaaanafuku

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