この記事でなんと6回目、しろ。です。また筆をとらせて頂きました。
動くことから始めるシリーズとしては第4回目です。
役に立つ記事が多数ある中いつも読んで頂きありがとうございます。
さて、今回は主催者の皆様へ向けて、小劇場を快適に観劇してもらう為に、少しの努力でできる快適空間づくりを提案します。
観劇=腰痛との終わりなき戦い
小劇場の舞台の椅子は様々です。パイプ椅子、材木を切りだしたような長椅子、桟敷など。
観劇終わり、体を動かしたことによる「うっ」や「腰(おしり)痛い」など体の不調を訴える独り言を口に出したことはないでしょうか。
腰痛持ちの私は毎度毎度工夫をしてどうにか耐えています。
大劇場や映画館のようにふかふか、長く座っても疲れない椅子なんてなかなかお目にかかれません。
せっかく見てもらうなら、少しでもいい状態で見てもらった方がいいに決まっています。
お客様の中には小劇場での観劇経験が少ない方もいるかもしれません。
同じ姿勢でいる限り、どうしても付きまとう腰、おしり、背中の痛み。
軽減するにはどうしたらいいのでしょう。
少しの努力で快適に
私が初めて小劇場を観劇した時は、背もたれのない長椅子でした。
隣の人と体を密着させるくらい狭い座席での2時間。
舞台はすごく面白い、が、慣れていなかったせいもあり、体が動かせず観劇後にはガッチガチの下半身。
若かったのですぐ回復しましたが、「これが小劇場で観劇をするということか…!」と戦々恐々としたのを覚えています。
劇場側で低反発の椅子を設置するなど工夫をしているところもあるようです。
東長崎 てあとるらぽう
http://www.t-rapport.e-w-arts.biz/
集中して観劇してもらうために
客席を作る際に、椅子をそのまま並べているだけの所をよく見かけます。
もしも劇場にイス用の座布団等の用意がありましたら、どんなに時間がなくても、面倒くさがらず出してください。
たったそれだけの努力で、劇団、劇場への感じ方が変わるものです。
しかし劇場の中には座布団はおろか、そういった類のものが全くおいていないのに、丸椅子、長椅子のみなんてところもありますね。
でもクッションを揃えるお金もない。では長時間の上演は控えましょう。
長時間上演をしたいのであれば、休憩を挟みましょう。
人間の集中力には限界があります。2時間ずっと集中、しかも狭くて動けないところで。
脳が一度不快だと感じると、人間は不思議とそれ以上の快感を得られなくなります。そんなところで評価を受けるのは残念でたまりません。
終演後会って最初に「腰痛かった」それが一番の本心ですよ!
劇場整理が鍵
受付、場内整理。それはお客様が一番最初に感じる団体への印象です。
ベストな選択はプロの製作チームに頼むこと。ただそれも予算の関係上難しい。そんな団体は沢山あると思います。
そういった場合、役者仲間、知り合い、友人…近しい人達に頼むことになりますが、そこに罠が潜んでいます。
小劇場は自由席が多いのに、座席の間隔も狭いので満席になると身動きが取れずお客様を案内するのも憚られます。
そういう時はぜひ、お客様1人1人に魔法の言葉を唱えてください。
「いらっしゃいませ、奥からどうぞ」
奥に座って頂けたら、「ご協力ありがとうございます」と必ず添えてくださいね。
もちろん自由席なので拘束力はありません。ここがいいと言われたらそこはお客様の席です。
自由席とは本来そういう事態を招くものですから、ある程度想定をしておいてください。
最初からお声かけしなくても、ある程度埋まったら何席ずつ空いているのかを把握し、席をご案内します。
あくまで最初から満席、または満席に近い時に使ってくださいね。満席以外の時はある程度把握し、後のお客様へご案内の目安をつけておきます。
事前に製作はきちんと受付、場内整理に関する心構え、やり方を伝えておいてください。
有事の際に
日本は災害がとても多いです。有事の際の話、団体内でまとまってますか?
よく「有事の際は係りの者がご案内します」と言いますが、その方がどこで待機しているのかお客様に伝えている劇団はいくつあるでしょう。
実際に起こった時のために、避難訓練はしておくべきです。
- 避難場所がどこなのか全員で把握しておく
- 誰が、どこで、どうやって誘導、避難させるか決めておく
- 主催側はどの程度の災害で、どう言った対応をとるのか決めて、周知する
- 舞台上の役者への対応
- 劇場側と有事の際の話をしておく
他にもお客様への有事後の対応はもちろん、備蓄に関すること、スタッフ、役者へのバックアップ、怪我や事故に対する対応など決めておくことは沢山あります。
備えあれば憂いなし、です。
まとめ
有事に至っては快適もくそもないですが、決めて動くことは、後々の役に立ちます。
お客様に楽しい舞台をもっと快適に見ていただくために、できることはしたいですよね。
団体ごとに色々話をして、様々な団体色を見せるくらいの余裕欲しいですね!
しろ。でした。
しろ。
ミュージカルで舞台を経験後、小劇場へ。小劇場って狭いのね!とびっくりして今ここにいる。役者・制作・ラジオパーソナリティ・デザイン
しろ。個人twitter→@Siro_Ceska
番組公式twitter→@shirogeki
メール:shiro@alfa-radio.com
僭越ながら番組内容を変更してしろが演劇情報をお送りします