もうダンスに悩まない!〜踊れない役者達へのアドバイス〜

「ダンスシーンあります」舞台のオーディションや顔合わせで言われて「マジか・・・。」と思ったことはありませんか?演劇の流れも変わり、エンターテインメントを意識するようになった作品、劇団さんも多いかと思います。ここ数年では小劇場の公演でもダンスが入っている作品がかなり増えてきました。

芝居とダンス。違う表現方法が交わるのは何故なのか?そしてダンサーではなく、役者にダンスをさせるのは何故なのか?作り手の意図を考えることにより、あなたの悩みをなくしていきましょう。

ダンスシーンによる演出効果

劇中、芝居の合間などにダンスシーンが使われる理由として、下記のような物が挙げられます。

  • 元からダンスがテーマになっている作品
  • シーンの転換
  • 一体感を出す

ですが、一番主流となっている使われ方は『OPダンス』です。導入の掴みとして派手なものが欲しい場合や、その話のストーリーや関係性、各キャラの紹介などで使われることが多いです。まずは、この目的を理解するところから始めましょう。

演出家・振付師が求めていること

ダンスシーンのジャンル、目的は演出家や振付師から説明されると思います。次のステップとして役者それぞれに何を求められているのかを考えていきます。

苦手意識を持っている人に対して一番伝えなければいけないことは、技術はあまり求められていないという事です。もちろん踊りが出来るに越したことはありません。芝居も踊りもできる役者はかなり重宝されます。ですが踊りの経験が少ない、無い人に対して技術を求めることは違います。役者であるあなたに求められていることは芝居なのです。

ダンスシーンでの芝居

芝居とダンスは別物。こう考えるのも無理はありません。ですが舞台表現という大まかなくくりでは同じです。自分の中で生まれた感情や変化を台詞(言葉)ではなく、身体で表現すればいいのです。芝居のシーンと同じようにその場での感情を自分で理解して作ることができればあとは振付師が意図を捉えた振付を作って渡してくれます。

もしキャラクター紹介のようなダンスシーンだった場合はいかにキャラクターをデフォルメしてその場に存在できるかが問われます。「何かこのキャラっぽい動き、ポーズないかな?」と聞かれた時はチャンスです!振付師が稽古場にベタ付きになれることはあまりないので自分からアイデアを提示すると、とても喜ばれます。

ダンス稽古への臨み方

先程、好印象を与えられるパターンが出ましたが振付師と話しやすい関係になれれば今までよりはダンス稽古への足取りが軽くなるかと思います。他にも方法はありますが一番いいのは「質問をすること」です。
振りに関することの場合

  • 角度、目線
  • 正しいカウント
  • 振付、動きのイメージ

などの細かいことが聞きやすくお互いの理解に繋がります。他にも実際にやっている方が気づきやすい導線や立ち位置について質問してみるのもいいでしょう。稽古時間がタイトである場合が多いので何度も止めるのは良くないのですが、気になった点があれば振付師に許可を取りキャスト間で話合うのが好印象です。

あとはとにかく自主練を重ねることです。その際気をつけてほしいのが振付を覚えるのは動画を撮ったり鏡前で練習したりしてなるべく自分の力で頑張り、どうしても覚えられなかったり自分の技術では難しい、どうやったら良く見えるかわからないとなったら座組みでダンスが得意な人や振付師に相談するようにすることです。より快く教えてもらうためにも自分なりに練習してきたという姿勢を見せるのがいいと思います。

まとめ

演出家や振付師は、技術的な見映えはもちろんですが役者がダンスシーンに臨む姿勢も見ています。違った表現方法だからこそ、何かしらの意図があって作品の中に組み込まれています。自分の専門外だと思うかもしれませんが、演出家の要望に応えるためにも、是非試してみて下さい。あなたが高い意識で取り組むことにより、ひょっとしたら次の仕事が決まったりすることもあるかもしれません。

ダンスが苦手なあなたにもできることは沢山あります。役者としていい作品を作るためにできることを増やしていきましょう。この記事により舞台人、表現者としてのあなたの背中を少しでも押せたら幸いです。

筆者について

鈴木 千畝(すずき ちうね)

ステージ・ボンド 主宰/演出/役者 1995年生まれ 21歳
声優を目指し日本芸術専門学校声優学科へ入学し、芝居やダンス、舞台を学び始める。2015年に卒業後、ダンスアワード、2,5次元舞台、ミュージカルなどの舞台を経験し、2016年からは演出助手をメインにスタッフとしても活動している。

Twitter:@suzuki_chiune

ステージ・ボンド

舞台を中心とした企画ユニット。日本芸術専門学校卒業の同期3人により2016年4月に立ち上げ。同年8月にユニット公演vol.1を行う。舞台経験の少ない若い座組みではあったが演劇集団キャラメルボックスの「アローン・アゲイン」を上演しvol.1でアンケートの回収率が50%を超える。

ステージ(舞台)、ボンド(絆、結束)

舞台活動により繋がっていく絆、関係性が素敵であること。役者が心の隅に抱えているやってみたいことを実際にステージ(舞台)へと繋げていくこと。今後もこういったことを大事にしていける団体にしていきたい。

今後の公演情報

10/21(金)Entertainment show MAGICAL! Vol.2  @初台DOORS 

2017年 ユニット公演 vol.2 を予定。

今後の情報はTwitterアカウントにて更新
Twitter:@stage_bond

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