小劇場における「役者の役割」とは何か

小劇場における役者の役割とは

役者というと脚本演出に沿って演技をする”だけ”と単純に思われがちですが、決して簡単なものではありません。
演出家に求められるものは何か。客を集められる役者になるには。そもそも良い演技とは何か。考えるべきことは様々です。

人それぞれの「役者の役割とは」という考え方があると思いますが、今回は筆者が思う役者の役割や心構えについて、実際に芝居を公演する流れにそって書いていきます。

稽古前は戯曲を読み込む

演劇に使われる台本を戯曲と呼びます。戯曲を読む込む事は大前提です。ストーリー全体を理解するのはもちろん、自分の役についても深く読み込んでおかないと、稽古場で遅れを取ることになってしまいますし、稽古の進みが悪くなります。

中には顔合わせの日にもらった戯曲を、初日稽古までには入れてくる(覚えてくる)のを要求される劇団もあります。しかし、小劇場では稽古が開始しても「戯曲が書き上がっていない」ということはよくあります。

そういった場合では、いま書き上がっている分は集中してしっかりと読み込み、そして新たな分が来たら、素早くそれを芝居に反映させていくという柔軟性と瞬発力が役者には求められます。

稽古場において

本番を成功させるには、稽古が命です。稽古場で役者に求められるものは下記の2つです。

稽古場に休まずくること

しょっちゅう休む役者は信用されませんし、代役を立てて稽古を進めていては作品が完成しません。体調管理をしっかりして、できるだけ休まず稽古に行きます。

演出家とのコミュニケーション

芝居を作り上げる演出家とのコミュニケーションは、作品の向上のために最も重要なことです。自分流の演技を押し通すのではなく、演出家が求める演技に忠実でありつつも、こちら側からも新たなアイデアを生み出し、演出家に提案することが大事です。

私は「他のやつでもできる」と思われる役者にはならずに、「こいつにやって欲しい!」そう思われるために、稽古場での姿が重要だといつも考えて稽古に望んでいます。

お客さんを呼ぶ

客をたくさん呼べる役者は、演出家から求められます。芝居を成功させるためには、お客さんがいないと始まりません。そこで役者には客を集めることが要求されます。

一般的な公演の集客目安

集客人数の目安ですが、一般的には小劇場のキャパシティと公演数は下記の様なものが多いです。

・小劇場のキャパ:30〜80人
・公演数:5〜10

つまり最小で150人から、最大で800人規模のお客さんを呼ぶことができます。

筆者の場合は、本番の1ヶ月半前くらいには宣伝を始めます。通っているお店や美容院にチラシを置いてもらう。個人的にメールやLINEをするなど行います。

200人くらいに声をかけて、身内を含め毎回50〜70人くらいのお客さんが来てくれます。全然連絡していなかった、昔の同級生とかも案外来てくれたりする嬉しい事をあります。なので人は選ばず、なるべく多くの人に連絡をして、終わったあとは必ず心から「ありがとう!」とお礼を言う様にしています。

本番は全力かつ冷静に

本番は今まで培ってきたものを全力でだします!しかし、力を入れすぎたり、本番の客や、私欲で演技を変えてしまうと、作品がブレてしまいます。そこをしっかりと冷静に意識しながら、一回一回の公演に全力を注ぎます。

また、本番が始まれば公演が連日続くので、この期間の体調管理には当然ですが何より気を遣います。

まとめ

理想の役者とは何かと言われると、「次も呼ばれる役者、また見たいと思われる役者」というのが理想なのかもしれません。
小劇場とはいえ、役者の仕事を続けていくには「周りの人に求められる人」になることが重要だと思っています。

芝居を創りあげるのには多くの人が関わりますが、本番で、お客さんの前で全てを託されるのが役者です。その責任は重大です。

役者の役割とは、本読み、稽古、集客、本番と常に全力を尽くし、関わる人、観る人の心を動かすことで、演劇の和を広げていくことだと考えています。

小劇場における役者の役割とは


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